英語英文学科

カリキュラム改正により、英語で授業を行う科目を増やしています。社会に広く通用する英語力だけでなく、文学・文化・言語学・応用言語学を英語で学び、学術研究に必要な英語力と高いレベルの専門性を身につけ、グローバル社会で活躍できる人材を輩出します。

取得できる学位
学士(文学)
取得できる教員免許状
英語(中学1種・高校1種)

特色

1
「英語の学習」から「英語の研究」へとスムーズにステップアップできるカリキュラム。
2
英語圏文学・文化、言語学、応用言語学、英語教育学の基礎から発展まで英語で学べる。
3
多様な分野から選択できる2年間の演習(ゼミ)で専門性を高める。
 

真の英語理解者をめざして~大学で英語を専攻する意義と目的

グローバル化、ボーダーレス化が進む現代において、英語の重要性は実社会、および学術の世界の両面で、極めて高くなっています。本学科では、英語教育をカリキュラムの中心に据えながら、その上で語学教育を超えた真の英語理解者の育成に取り組んでいます。

私たちが考える真の英語理解者とは、英語の運用能力に加えて、英語に対する深い洞察と知識を有する人物を指します。一般に英語力とは、「読む、書く、聞く、話す」の4技能を指しますが、これは便宜的な区別に過ぎません。英語の本質を理解するためには、立体的かつ多角的な知見が必要となります。

英語を含む言語一般に対して説明理論を構築する学問を言語学と呼びますが、本学科では言語の音声、形態、文法、意味、歴史などを幅広く学ぶことができます。また、言語学の知見に加え、教育学、心理学、社会学、統計学等を用いて英語教育を学際的に探究する応用言語学の研究も盛んです。さらに、英米を中心とした英語圏の文学、文化、思想、歴史を学ぶための授業も豊富に用意されています。

本学科の学生は、1、2年次に文学・文化系、言語学・応用言語学系の基礎知識を学び、3、4年次には各自の学問的興味に合わせて上記の2系列4領域から演習と選択科目を履修して専門的知識と研究能力を養い、最終的に演習担当教員の指導の下で卒業論文を執筆します。1年次より段階的に英語を用いて学問を学ぶ訓練を積むことで、卒業時までに高度な英語力と学識を身に付けることを目標としています。研究職や専修免許取得を目指す学生には、大学院教育学研究科への進路も確立されています。

 

英語英文学科 4年
※2023年当時
S.O

教え方を考えることは自分の勉強にも役立ちます

自分の好きな英語をより専門的に学びたいと思ったことと、人の人生に関われる教育に興味があったことから、両方の分野を学べるこの学科を志望しました。英語英文学科では、文学や言語学、英語教育など、英語について幅広く学ぶことができ、自分自身の興味に合わせて科目やゼミを選択することができます。普段使っている英語の文化的・言語学的背景を知ることで、英語を単なる言葉としてではなく、より多面的に理解することができます。英語英文学科の科目では、英語に関するさまざまな主題を「教育」という切り口から考えることが多いです。英語を「どのように教えるか」ということを考えることは、学習者の立場で英語を勉強する際にも大いに役立ちます。また、ライティングやプレゼンなど授業でアウトプットをする機会も多いので、自分の意見をわかりやすく表現する力も伸ばすことができます。英語英文学科での学びで身につけた論理的思考力や伝える力を生かし、将来は教育を根底から支える人材になりたいと思います。

 

授業紹介

Introduction to Language and Communication
Introduction to Literature and Culture

1年次必修科目として、英語のアカデミック・スキルを磨くと同時に、専門分野の基礎知識を英語で学ぶ少人数制の導入科目です。プレゼンテーションやディスカッションを多く行います。

入門書や各種記事などを使いながらリーディング力も磨いていきます。学科で40科目以上提供している英語での専門科目を、2年次以降にも無理なく履修できるように基礎固めを行っていく科目です。

英語音声学 I

英語の音声構造を学ぶとともに、発音能力を磨く演習授業です。春学期に2クラス開講し、母音や子音を中心に学びます。予習としてオンデマンド講義を視聴し、授業では発音練習を中心に行います。タブレットに搭載した発音ソフトを用いた練習を行うクラスと、グループ練習と教員による個別指導を組み合わせた授業を行うクラスがあります。

両クラスとも、即興スピーチやシャドーイングなども行いスピーキング能力の強化も行います。

 

在学生による科目紹介

専門選択科目 Language Assessment for Classroom Teachers
英語教育におけるテストと
評価の位置づけ

実は奥が深いテストと評価の関係性

皆さんは英語教育・英語学習というと何を思い浮かべますか?以前までは「文法・語彙・構文・解釈を学び、長文を読み、それらを聞きとれるようにすること」と考える方が多かったのですが、グローバル化に伴い4技能が注目を集め、SpeakingやWritingなどのアウトプットスキルを重視している方が増えてきました。大学受験を控えた皆さんはこのような4技能型の試験を受けたり、志望校の英語の対策をしたりしているかと思います。このような人生を大きく左右するテストに限らず、学校で行われている定期テストや小テストも含めて、次の問いについて考えてみてください—英語教育における『テスト』の役割とはなんでしょうか?この授業ではテストを「作る」側の視点から、テストとその評価がどのような影響を学習者に与えているのかについて学びます。基本的に学生はテストを「受ける」側ですのであまり実感がないかもしれませんが、実は先生方や民間業者が作るテストには必ず学習を促す「意図・工夫」があり、それを保証する「根拠」があるのです。「英語はコミュニケーションの手段だから、テストなんて必要ない」という考え方も一理ありますが、「自身の英語の習熟度を確認し、今後の学習の見通しをつける」という点では、やはり「テスト」と「適切なフィードバック」が必要なのです。この授業を通して、学生は上記に関する理論的背景を学び、それらに沿って実際にテストを作り、評価の基準を設定し、フィードバックを行います。つまり、「テストとその評価」という比較的新しい観点から、実践的な形式で英語学習に切り込むことができるのです。他者を評価するということは、自分を客観的に分析することにもつながりますので、教師を目指している方だけではなく、言語学習全般に興味がある方もぜひ履修してみてください。

受験生の皆さんへ:頑張りすぎにご注意を

受験生の皆さんは不安と戦いながら日々勉学に励んでいるかと思います。本来であれば「全力で頑張ってください!早稲田で待ってます!」と明るく声をかけたいところではありますが、このようなご時世ですので精神的につらい方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。激励の言葉は他の方に任せて、私からはこの言葉を贈りたいと思います—「自分を大切に」。常に全力では息切れしてしまいますので、適度に休憩を入れ、人とのつながりを大切にしながら毎日を過ごしてほしいと思います。

 

進路状況

「英語の学習」から「英語の研究」へと
スムーズに移行できるようなカリキュラム

真の英語理解者になるためには、語学としての英語に加えて、英語に対する本質的な理解が求められます。本学科では、学生諸君が「英語の学習」から「英語の研究」へとスムーズに移行できるようにカリキュラムを構成しています。

1年次に専門分野の基礎を日本語と英語の両方で学び、2年次以降は学生が各自の興味に応じて、(英語による授業を含む)選択科目を履修します。3年次からはゼミで専門分野の研究を深め、4年次には勉学の集大成として卒業論文を完成させます。

真の英語理解者を目指す志のある方はぜひとも、英語英文学科で一緒に勉強しましょう

2018~2022年度卒業生データ

教育学科[教育学専攻]教育学専修